ホスピタウン


「患者が自らの責任で病医院や医師を選ぶ時代がやって来た」と言われている昨今、
患者へのアンケートや病医院(医師)の症例数をもとにしたランキング本に注目が集まっている。
しかし本当に安易にそれらを信じてよいのだろうか?
そんな疑問を持った我々は、違った観点から「名医探し」を試みた。
それは「先生が病気になったら、どの先生に見てもらいたいですか?」という視点からのアプローチだ。
まさに一流はよく一流を知るだけに、今回の企画は読者にとって、
「医師探しの有力な指標」になるといっても過言ではないだろう。

脳神経外科手術が全国でも
トップクラスの富永病院(大阪府大阪市)でリーダーとして
君臨するのが富永紳介理事長だ。

脳神経外科手術の執刀経験は1万例を優に超えており、特に高度な技術が必要な未破裂動脈瘤クリッピング術は

群を抜く3年で410例(富永病院全体)である。
富永紳介理事長は「ほかの病院で救命が困難、
あるいは後遺症の可能性が高いと診断された手術難例を
積極的に受け入れてます。」と語る。手術例の多さにより、治療成績がよいと判断された全国から時には海外からも
評判を聞いて患者がやってくる。

「手術症例数が多ければ多いほどドクターの腕は上がる。
Practice Makes Perfectという格言どうり、
実践が完全をつくるということですね。

特に外科医の場合は手術経験が重要視されます。」
と強調する。
経験の積み重ねがまたドクターの自信になり、
症例数を伸ばす。
最後に、富永紳介理事長に
名医であるための条件をあげていただいた。
「後遺症を出さないで手術する、
そして救命率が高い手術をするということでしょう。
ほかにもインフォームド・コンセントに時間をかけるなど
二次的な部分がありますが
やはりこの二点につきますね。」